こんにちは、nicoです。
今回はGD(グループディスカッション)で大事なポイントを書きたいと思います。
グループディスカッションとは、
その名の通り、5,6名の集団であるテーマに関する議論を行い、答えを出すという選考です。
私は12月にグループディスカッションを初めて経験し、落ちたのは最初の数回でその後は落ちていません。
通過率は90%程度だと思います。
しかし、後輩の話などを聞いていると予想以上にこのグループディスカッションに苦戦をしているようですね。
もしかすると、多くの方は議論をするという経験そのものが不足しているのではないでしょうか。
であるがゆえに、このグループディスカッションという選考形式に苦手意識を感じる方が多いのだと思います。
nicoは理系院生ということもあり、ここは少しアドバンテージがあったと思います。
しかし議論の経験が薄くても、何度も経験すると慣れてくるので段々と結果は出せます。
そして、グループディスカッションについて考えてみることでも結果を出すことが出来るとnicoは考えています。
そういう訳で、ここでちょっと考えてみましょう。
そもそも企業は何故GDなどという選考をするのでしょうか?
対策本が出ているのだから、それを暗記すれば出来てしまいそうなものです。
しかし、そんな付け焼き刃な対策を企業の人事、
まして我々の数倍はアタマの切れるコンサルの選考官が評価するのでしょうか?
単にGDの解を出す、それ以外にも評価出来ることが実はあるのではないでしょうか。
ここで、入社後のことを考えてみましょう。
入社した後は、社内あるいは社外のクライアントが抱える課題を解決する必要が出てくるはずです。
その際、恐らくそれを議題にした会議が開かれるはずです。
これは、どこの企業でも普通にやることかと思います。
そう考えると、GDというのは会議の予行演習の場であると考えることが出来ます。
であれば、議論が上手い人を取りたいと思うのが人情ですね。
もっと考えを進めていきましょう。
議論の目的は何でしょうか?
当然ですが、これは議題に対する解決策を提案することでしょう。
そのことをあなたの念頭においてもらって、以下GDを勝ち抜くポイントを一つづつ書いていきたいと思います。
それは
議題について本当に共通認識が取れているのかどうか?
ということです。
例えば、こんなお題が出されたとします。
「コンビニエンスストアの売上を1.5倍にせよ」
この議題をどう捉えるか、実はこれには個人差があります。
例えば、規模感。
ある人は1店舗のコンビニエンスストアの話だと思うかもしれません。
ところが別の人はコンビニエンスストアチェーン全体の売上の話だと思うかもしれませんよね。
では、1店舗の話だと決めたとしましょう。
では、その立地はどこでしょうか?
夜間に人通りが滅多にない山間のコンビニエンスストアでしょうか?
それとも常に人の出入りが激しい都心部のコンビニエンスストアでしょうか?
一人一人の認識のズレが生じることによって、議論にも容易にズレが生じるのです。
話し合いべき議題の中で認識がずれていると、全く話し合いが成り立ちません。
まずは、話し合う議題についてしっかりと議論しましょう。
「男と女、どちらが幸せか?」
この議題を話し合う前に、まずすべきことは解の形を決めることです。
理由は以下の2点です。
この場合、「男」あるいは「女」の二者択一であるはずです。
それ以外の解答は全て的外れですね。
このことをまず確認しておくことによって、ゴール地点が明らかになります。
これがハッキリしていると、議論終盤で「結局この議論ってどこに到達すればいいんだっけ?」という泥沼から抜け出せます。
では、逆説的に話し合う内容が決まるとはどういうことでしょうか。
男か女かを決めなければいけません。
ということは、何に関して幸福を感じるのか、つまり幸福を感じる要素をまず挙げる必要があると気づきます。
幸福の要素を挙げた後は、ではそれは男と女でどちらが大きいのかを議論すれば良さそうですね。
というように、ゴールに到達するために決めるべき内容がどんどん決まってくるわけです。
なので、出すべき解の形を先出ししてしまうのはかなり有効打になります。
時々、この流れを全く意識しない人がいます。
例えば、あなたたちのGDの議論が今2.の段階にいるとします。
議論用語ですが、この段階はブレインストーミングといって様々な意見を出す場面です。
多くの人が集まっているということは、多くの脳が働いているということになります。
1人で考えるより何倍も高い生産性が期待されます。
それだけに、ここで素晴らしい施策が出される可能性が高いわけです。
しかし、ここで相手の意見を論破しに掛かる人がいます。
仮にその内容が正論であったとしても、議論の目的としては全くの不正解です。
ここでその人が論破してしまうことで、意見の交換が活発化しなくなる可能性が高いのです。
すると、提案される施策数が減るので議論の質も落ちます。
まさに木を見て森を見ず、な行為であるとご理解いただけましたか?
今議論はどの段階にあるのか。
これを皆が意識するだけで議論が比べものにならないほど良質になります。
出来ることならば、議論の流れをGDを受けている人と共有しましょう。
与えられた時間が30分なら、開始して30分後には議論が終了しています。(当然ですが)
そのことを意識せずにだらだらとGDを進めていくと、施策を出せずGDが終わってしまうことがあります。
これは、先程言ったように「議題に対する解決策を出す」という議論の目的から外れてしまっています。
ですから、答えを出せず時間切れ、だけは防がねばなりません。
ここで大事なのがタイムマネジメントです。
と言っても、それは単にタイムキーパーを誰かにやってもらうということではありません。
先程、議論の流れとして
最も良い方法は、あなたが議長をしGDを仕切ることです。
今までお話した①~④はGDの意義を考えてみても真っ当なことであり、かつ議論の生産性を上げられるはずです。
しかし、そう上手くこれらを実践できるとは限りません。
①~④を実行に移せる可能性を最も高める方法は、あなたが議論を進める役になることです。
最初は怖いかもしれません。
ですが、慣れてくるとかなり高い確度でいい議論が出来るようになります。
…さて、以上がGDを勝ち抜くポイントです。
まとめておきます。
P.S.
ところで、最近ではグループディスカッションの対策本として、例えばフェルミ推定、ケース対策などが利用されてきています。
試験対策本に頼りたい…というのは、受ける側からしてみれば当然の心理でしょう。
しかし、そういった対策本を鵜呑みにする姿勢をnicoは疑問に思います。
先程私が展開したGDに関する話は、その意義や意図を考えることで自分でも考えつく話だと思うのです。
就活本の書評も書くつもりではいますが、対策本の丸コピペをしている人は思考を放棄しています。
型に当てはめるだけではその場は乗りきれても、社会に出てさらなる難問が出てきた際に対応できません。
「意見を受け取った上で、自分で考える」
このような習慣を常日頃から付けておくべきだと思います。
もちろん、このブログを読んでいるあなたに関しても同じことが言えます。
私の意見をあなたがどう解釈し、考えるのか。
自分で考えられる人が就活では強いのですと念を押しておきます。
では、また次回。
<次回> 第8回 集団面接で落ちないために。コミュニケーションのための5つの基礎の基礎
今回はGD(グループディスカッション)で大事なポイントを書きたいと思います。
グループディスカッションとは、
その名の通り、5,6名の集団であるテーマに関する議論を行い、答えを出すという選考です。
私は12月にグループディスカッションを初めて経験し、落ちたのは最初の数回でその後は落ちていません。
通過率は90%程度だと思います。
しかし、後輩の話などを聞いていると予想以上にこのグループディスカッションに苦戦をしているようですね。
もしかすると、多くの方は議論をするという経験そのものが不足しているのではないでしょうか。
であるがゆえに、このグループディスカッションという選考形式に苦手意識を感じる方が多いのだと思います。
nicoは理系院生ということもあり、ここは少しアドバンテージがあったと思います。
しかし議論の経験が薄くても、何度も経験すると慣れてくるので段々と結果は出せます。
そして、グループディスカッションについて考えてみることでも結果を出すことが出来るとnicoは考えています。
そういう訳で、ここでちょっと考えてみましょう。
そもそも企業は何故GDなどという選考をするのでしょうか?
対策本が出ているのだから、それを暗記すれば出来てしまいそうなものです。
しかし、そんな付け焼き刃な対策を企業の人事、
まして我々の数倍はアタマの切れるコンサルの選考官が評価するのでしょうか?
単にGDの解を出す、それ以外にも評価出来ることが実はあるのではないでしょうか。
ここで、入社後のことを考えてみましょう。
入社した後は、社内あるいは社外のクライアントが抱える課題を解決する必要が出てくるはずです。
その際、恐らくそれを議題にした会議が開かれるはずです。
これは、どこの企業でも普通にやることかと思います。
そう考えると、GDというのは会議の予行演習の場であると考えることが出来ます。
であれば、議論が上手い人を取りたいと思うのが人情ですね。
もっと考えを進めていきましょう。
議論の目的は何でしょうか?
当然ですが、これは議題に対する解決策を提案することでしょう。
そのことをあなたの念頭においてもらって、以下GDを勝ち抜くポイントを一つづつ書いていきたいと思います。
①議題に関して共通認識をしっかりと取る
まずはじめにグループディスカッションを始める上で気を付けなければいけないことがあります。それは
議題について本当に共通認識が取れているのかどうか?
ということです。
例えば、こんなお題が出されたとします。
「コンビニエンスストアの売上を1.5倍にせよ」
この議題をどう捉えるか、実はこれには個人差があります。
例えば、規模感。
ある人は1店舗のコンビニエンスストアの話だと思うかもしれません。
ところが別の人はコンビニエンスストアチェーン全体の売上の話だと思うかもしれませんよね。
では、1店舗の話だと決めたとしましょう。
では、その立地はどこでしょうか?
夜間に人通りが滅多にない山間のコンビニエンスストアでしょうか?
それとも常に人の出入りが激しい都心部のコンビニエンスストアでしょうか?
一人一人の認識のズレが生じることによって、議論にも容易にズレが生じるのです。
話し合いべき議題の中で認識がずれていると、全く話し合いが成り立ちません。
まずは、話し合う議題についてしっかりと議論しましょう。
②出すべき解の形を考える
こんな議題が出たとしましょう。「男と女、どちらが幸せか?」
この議題を話し合う前に、まずすべきことは解の形を決めることです。
理由は以下の2点です。
- 議題の答えが的外れにならない
- 逆説的に話し合うべき内容が決まっていく
この場合、「男」あるいは「女」の二者択一であるはずです。
それ以外の解答は全て的外れですね。
このことをまず確認しておくことによって、ゴール地点が明らかになります。
これがハッキリしていると、議論終盤で「結局この議論ってどこに到達すればいいんだっけ?」という泥沼から抜け出せます。
では、逆説的に話し合う内容が決まるとはどういうことでしょうか。
男か女かを決めなければいけません。
ということは、何に関して幸福を感じるのか、つまり幸福を感じる要素をまず挙げる必要があると気づきます。
幸福の要素を挙げた後は、ではそれは男と女でどちらが大きいのかを議論すれば良さそうですね。
というように、ゴールに到達するために決めるべき内容がどんどん決まってくるわけです。
なので、出すべき解の形を先出ししてしまうのはかなり有効打になります。
③議論の流れを意識する
今までの話をまとめると、- 議題の共通認識を取る
- 議題に対する施策を挙げる
- その中で良さそうな施策を絞る
時々、この流れを全く意識しない人がいます。
例えば、あなたたちのGDの議論が今2.の段階にいるとします。
議論用語ですが、この段階はブレインストーミングといって様々な意見を出す場面です。
多くの人が集まっているということは、多くの脳が働いているということになります。
1人で考えるより何倍も高い生産性が期待されます。
それだけに、ここで素晴らしい施策が出される可能性が高いわけです。
しかし、ここで相手の意見を論破しに掛かる人がいます。
仮にその内容が正論であったとしても、議論の目的としては全くの不正解です。
ここでその人が論破してしまうことで、意見の交換が活発化しなくなる可能性が高いのです。
すると、提案される施策数が減るので議論の質も落ちます。
まさに木を見て森を見ず、な行為であるとご理解いただけましたか?
今議論はどの段階にあるのか。
これを皆が意識するだけで議論が比べものにならないほど良質になります。
出来ることならば、議論の流れをGDを受けている人と共有しましょう。
④タイムマネジメントを行う
GDは時間が決まっています。与えられた時間が30分なら、開始して30分後には議論が終了しています。(当然ですが)
そのことを意識せずにだらだらとGDを進めていくと、施策を出せずGDが終わってしまうことがあります。
これは、先程言ったように「議題に対する解決策を出す」という議論の目的から外れてしまっています。
ですから、答えを出せず時間切れ、だけは防がねばなりません。
ここで大事なのがタイムマネジメントです。
と言っても、それは単にタイムキーパーを誰かにやってもらうということではありません。
先程、議論の流れとして
- 議題の共通認識を取る
- 議題に対する施策を挙げる
- その中で良さそうな施策を絞る
というものを紹介しましたが、これらフェーズに何分掛けるのかを先に決めてしまいましょう。
大まかで構いません。
例えば、
議題に対する議論に5分、施策を挙げるのに15分、施策を選ぶのに8分、まとめに2分
とかこのレベルでイイです。
これを決めることで、収集がつかなくなりそうな議論でも区切りを入れることが出来ます。
また、ある程度計画的に進められるので施策が出せず終了ということにはなりにくいです。
では、今まで話してきた内容を実践するにはどうすればいいのか?大まかで構いません。
例えば、
議題に対する議論に5分、施策を挙げるのに15分、施策を選ぶのに8分、まとめに2分
とかこのレベルでイイです。
これを決めることで、収集がつかなくなりそうな議論でも区切りを入れることが出来ます。
また、ある程度計画的に進められるので施策が出せず終了ということにはなりにくいです。
⑤議長を引き受ける
最も良い方法は、あなたが議長をしGDを仕切ることです。
今までお話した①~④はGDの意義を考えてみても真っ当なことであり、かつ議論の生産性を上げられるはずです。
しかし、そう上手くこれらを実践できるとは限りません。
①~④を実行に移せる可能性を最も高める方法は、あなたが議論を進める役になることです。
最初は怖いかもしれません。
ですが、慣れてくるとかなり高い確度でいい議論が出来るようになります。
…さて、以上がGDを勝ち抜くポイントです。
まとめておきます。
- 議題に対して共通認識をしっかり取る
- 出すべき解の形を考える
- 議論の流れを意識する
- タイムマネジメントを行う
- 議長を引き受ける
P.S.
ところで、最近ではグループディスカッションの対策本として、例えばフェルミ推定、ケース対策などが利用されてきています。
試験対策本に頼りたい…というのは、受ける側からしてみれば当然の心理でしょう。
しかし、そういった対策本を鵜呑みにする姿勢をnicoは疑問に思います。
先程私が展開したGDに関する話は、その意義や意図を考えることで自分でも考えつく話だと思うのです。
就活本の書評も書くつもりではいますが、対策本の丸コピペをしている人は思考を放棄しています。
型に当てはめるだけではその場は乗りきれても、社会に出てさらなる難問が出てきた際に対応できません。
「意見を受け取った上で、自分で考える」
このような習慣を常日頃から付けておくべきだと思います。
もちろん、このブログを読んでいるあなたに関しても同じことが言えます。
私の意見をあなたがどう解釈し、考えるのか。
自分で考えられる人が就活では強いのですと念を押しておきます。
では、また次回。
就活基礎講座
<前回> 第6回 筆記対策を始めるべき時期と、その種類について<次回> 第8回 集団面接で落ちないために。コミュニケーションのための5つの基礎の基礎