こんにちは、nicoです。


今回は、現在の就活において必須の考え方となるコンピテンシーについて書きたいと思います。
 
…と、その前に。

先日、とある企業の人事のかたとお話をする機会を頂きました。
その時nicoのキャリアプランについて聞かれました。

正直、私は将来こうなりたい!というキャリアプランを明確にイメージしているわけではないので(だからコンサル志望だったのですが・・・)
「とりあえず自分の市場価値を高めたいので、武器になる専門性を身に付けられれば・・・。」
と言いました。

すると、その人事の方は
「専門性はそこまで武器にならない。」とおっしゃるのです。
私は驚きました。

そのお話を聞くまで私は、
専門的な知識を有している=市場価値が高い
と思っていたのです。

「では何が武器になるんですか?」と聞くと
「一般的でかつ汎用性のある能力さえ身につければ、たとえやることが変わってもどこでも通用する力になる。」
と答えました。

「具体的にはどういう力でしょうか?」とさらに私が突っ込んで聞くと
「私個人の意見としては、人の悩みを引き出す力とか、交渉力といった部分が役に立っているけどねー。」
とのことでした。
ちなみに、その方は、新卒でベンチャー企業に入社し営業職に付き高い成果を挙げ、その後転身して人事になった方です。

2つの職種は一見関係ないように見えます。
しかし、前職で、
  • 人の悩みを引き出す力
  • 交渉力
といったベーシックな能力を向上させたことが今の人事の仕事につながっているというのです。

なるほど、限定的な知識やスキルではなく、その大元となる一般的な能力を向上させる
そのことで、職種や業務が変わっても通用する力が身につくということが言いたかったようです。
これは非常に参考になる意見でした。

私自身、まだ社会に出ていないので何が実社会で役に立つのかイマイチ分かっていないというのもありました。
しかし、専門性や、上辺だけのスキルにだけ囚われるような狭い視野で物事を見てしまっていたのかな、という反省もありました。


・・・さて、このお話の中で出てきた
  • 人の悩みを引き出す力
  • 交渉力
といった「ベーシックな能力」。
これは世間一般では「コンピテンシー」と呼ばれています。

実はこのコンピテンシーは、日本の就職活動において非常に重要な鍵を握っているのです。


コンピテンシーとは?

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まず、コンピテンシーの歴史について触れます。

1970年代のお話。
アメリカ国務省は、外交官の採用に関してこんな疑問を持っていました。
 
「入社時に学歴・知能レベル・成績がほぼ等しいはずの社員。
入社後、その社員の間で大きく業績の差が付いてしまうのは何故なのか?」

この謎を解明するために、国務省は外交官を
  1. 高い業績を上げているグループ
  2. 平均的、あるいはそれ以下の業績を上げているグループ
の2つに分類し、どちらか一方のみに存在する違いを発見しようと試みました。

すると、ある事実が明るみになります。
1.のグループだけに見られる行動特性が存在することが明らかになったのです。

例えば、
  • 異文化への環境対応力の高さ
  • あらゆる相手に対する人間性の尊重
  • 人脈を構築する力
といったような特性です。

このような、ある特定の組織で成果を上げる人が持つ行動特性(ひいては一般的な能力)。
それをコンピテンシーと呼ぶのです。


あなたは「ノースキル」である

さて、この国務省の「デキる人探し」の試みは一般企業にも応用されるようになります。

「自社で活躍できる人が持つコンピテンシーは何なのか?」

これさえ分かれば、採用時に生じがちな能力的なミスマッチを防ぐことが可能になるわけです。
以上はアメリカでのお話でしたが、日本企業もこのコンピテンシー採用を1990年代半ばから取り入れるようになりました。

ちょっと待て、本当に日本企業がそんな採用を行っているのか?
聞いたことがないぞ、と感じられる方も多いかと思います。
しかし、私は日系企業(しかも大手になればなるほど)はこのコンピテンシー採用を行っていると思います。 
そして、日本の新卒採用のしくみ上日系企業がコンピテンシー採用を実施することは必要不可欠であると言える根拠もあります。

それは何なのか。

それは、日本の就活生は基本的にノースキルだからです。
明日からいきなり会社に入っても戦力になることはありません。
ノースキルなので。

これを読んでいるあなたはまず、この事実を受け入れることから始めましょう。
では、企業はノースキルである就活生の何に期待して内定を出し、お金(月給)を支払うのか?

「将来自社に貢献してくれるであろう可能性」に対してお金を支払うのです。
ですので、
入社後活躍する人物=投資した分以上に利益をもたらしてくれる人物
を見つける必要性がより高くなるのです。

であれば、入社後活躍出来るかどうかを見極められるコンピテンシー採用を使わない手はないでしょうね。

実際、採用ページを見てみると、コンピテンシー採用を行っている痕跡が見て取れます。
皆さんの志望する企業の採用ページを見てみましょう。
すると「求める人物像」なるページがあるかと思います。
その中には、
  • 挑戦意欲を持ち続ける人
  • 論理性がある人
  • 高い倫理観を持つ人
・・・
などと、抽象的な能力が多く書かれているかと思います。

みなさんこれを軽視しがちですが、この中に企業が求めるコンピテンシーが隠れています。
というか、コンピテンシーそのものです。
企業は、このコンピテンシーを持っているかどうかをES・GD・面接といった選考フローを通じて判断をし、内定を出す学生を選抜します。


学生はコンピテンシー採用にどう対処すべきか?


さて、いままでのお話をまとめてみます。
  • 企業は入社後活躍する人材が欲しい。
  • 自社で活躍する人物が持つコンピテンシーを持った学生を採りたい。
  • そのためにコンピテンシー採用を行う。
という流れでしたね。

では、就活生はこのコンピテンシー採用にどう対処すべきでしょうか。
簡単です。

(企業の求めるコンピテンシー)=(自分自身が持っているコンピテンシー)

この等式が成り立っていることを示せば良いだけです。

そのために
自己分析(自分自身が持つコンピテンシー探し)
を行い、かつ
企業分析(企業の求めるコンピテンシー探し)
を行うのです。

これは、日本の新卒採用における必勝法と言っても過言ではありません。
しかし、多くの就活生は上記のことを知りません。
みんながやっているという理由でなんとなく自己分析をし、
なんとなくやる気を見せようと思って面接を受けてきます。

nicoは、日本の就職留年が多いことや、入社後の離職率が高いこと。
その理由の1つにこのコンピテンシーに関する知識の不足が挙げられるのではないかと考えています。


さて、以上、コンピテンシーとは何か?というところから、実際のコンピテンシー採用について。
そして、コンピテンシー採用対策の触りまでをさらっとお話ししました。

今後は、自分自身のコンピテンシーをいかに探すのか?それをどうアピールするべきか?
そのようなことを書いていきたいと思います。


それでは、また次回。

就活基礎講座

<前回> 第1回 就活のゴールとは一体何なのか?-内定を出せさえすればよいという「勘違い」-
<次回> 第3回 就活において内定獲得までにあなたがするべき8つの行動フローとは?